光栄にも、いわゆる医学系の教科書である眼疾患アトラスシリーズ『外眼部アトラス』(初版)の分担執筆を担当させていただきました。今回は、その執筆の中で思ったことを書かせていただきます。
このお話をいただいた時、編集長より、この教科書のコンセプトを言い渡されました。それは、「目標は全ての眼科医が外来に置いておきたいと思うような教科書です。この教科書をみれば、一目でその疾患のことがわかるハイクオリティな症例写真を掲載してほしい。」でした。私は前任の福岡山王病院形成外科で、幸い多くの眼瞼下垂手術を行ってまいりましたので、なんとかこのコンセプト、掲載基準を無事にクリアすることができました(もちろん患者様には掲載許可を頂戴しました)。通常、論文の総説を書く場合、一般的に英語論文60〜100編程度は読まねばならないと言われており、大変な労力・時間が必要ですが、私は眼瞼下垂の博士論文を作成していたので、これもなんとか無事にクリアすることができました。結構大変でした(笑)。
私が担当した項は、「眼瞼皮膚弛緩症(偽性眼瞼下垂)」でした。初めての執筆でしたので、医学的内容はもとより、それ以上に文脈、構成などにとても気を使いました。日々の臨床、外来業務が終わってからの執筆作業は大変なものでしたが、自分の医師人生の中でも大きな業績になったと自負しております。
ここで、内容について少し書きたいと思います。人間は、年を取ると上瞼がたるんできます。瞼がたるむ原因として、加齢、重力、日光による膠原線維の弾性低下などがいわれています。近年、喫煙もリスクになるとの報告もあります。症状は、たるんだ上瞼の皮膚がかぶさって生じる外側上方の視野障害と瞼の重量感です。瞼を上げる眼瞼挙筋腱膜が外れて起こるいわゆる「眼瞼下垂」とは異なり、ただ単に皮膚だけがたるみ、あたかも瞼が下垂した状態を、正式には「眼瞼皮膚弛緩症(偽性眼瞼下垂)」といいます。眼瞼皮膚弛緩症でも、車の運転、読書、仕事、スポーツ、その他にも日常生活上で障害となるため、治療を希望される患者様が多くいらっしゃいます。
一方、眼瞼挙筋腱膜が瞼板から外れて起こる「眼瞼下垂」も、加齢によるものが多いため「眼瞼皮膚弛緩症」と並存することが多く、結局は眼瞼下垂の手術を行うことが多くあります。「眼瞼皮膚弛緩症」の主な治療は、たるんだ皮膚を二重のラインで切除する重瞼部皮膚切除法と、眉毛の下を切開する眉毛下皮膚切除術(眉下切開)の二つです。この二つの方法を、患者様の皮膚のたるみ具合や、二重の形態、眉毛の状態などで使い分けることがポイントです。患者様の状態によっては、日にちを分けて、この二つの方法を両方とも行うこともあります。
私はこれまで、多くの眼瞼下垂手術に加え、大学院での眼瞼下垂の研究、学会発表を多く行ってまいりましたが、このような光栄な機会を頂けましたことを、眼疾患アトラスシリーズの編集部の先生方、関係者の皆様へこの場を借りて感謝申し上げます。そして、やはり臨床経験を科学的データとして分析評価し発信することの大切さを再認識しました。これからも頑張っていきたいと思います。
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